我が地元臼杵市にある国宝・臼杵石仏と言えば、平安~鎌倉時代に製作されたと言われている磨崖仏群↓
磨崖仏とは自然の岩壁などに彫刻を施したもので、臼杵石仏はその質の高さ、今なお数体に残る色彩、そして背面まで丁寧に彫られている点などで他の石仏と一線を画しています。臼杵市街地から車で15分ほどの深田地区に点在しており、現在61体が国宝指定。
臼杵市民は無料で見学できることなどから、日ごろから石仏と共に四季の移り変わりを眺めに行ったりする場所でもあります。
1000年に及ぼうとしているこの歴史ある臼杵石仏ですが、実はそのすぐ近くで現代の石仏が製作されていたのをご存知でしょうか?
今回は臼杵の新名所になりそうな超巨大な新・臼杵磨崖仏と、その石仏を擁する施設一帯をご紹介します。
臼杵市で希少な温泉施設もある「臼杵 湯の里」
臼杵石仏から車で2分の距離にある「臼杵 湯の里」。旅館 「うすき亭」、「うすき薬師の湯」、「臼杵大佛殿」から成る2007年に完成した複合施設です。
ここで温泉を掘っていると最初に聞いた時は衝撃でした。大体、大分県南では冷泉は出ても温泉は出たことがなかったからです。しかも、それを掘っているのが小学生の時からの友人Mちゃんのお父さんだと判明すると心配は募るばかり。後から聞いた話によると、Mちゃんのお父さんは夢枕に立った黄金の仏様のお告げに従ったとのこと。しかも、夢の中でお父さんは「県南には温泉は出ないんですよ。」と仏さまと問答までしたそうなのです。
掘っているときにその話を聞いてなくて良かった。もし聞いていたらMちゃんに電話して「お父さんを温泉にでも連れて行ってリラックスさせてあげたらどうか」などと余計な事を言っていたかもしれません。
いずれにせよ、何より良かったのは、仏様のお告げの通り温泉が出たこと↓
うすき薬師の湯では、地上に出てきた温泉に少し加温はするものの、加水はしていないので温泉の濃度はそのまま。私もここの温泉の大ファンで、お湯がトロトロしていて入浴後にはスベスベ肌が数日持続するのです。手荒れのひどい冬の時期は本当におすすめです。
内湯は温度も高めですが、私はぬる湯が好きなのでいつも露天風呂でゆっくりお湯に浸かります↓
家族風呂も他のお客さんを気にせず入れておすすめ↓
Mちゃんのお父さんはこのように仏様のお告げに従って、臼杵 湯の里の広大な敷地に施設を作っていったのですが、実は温泉の前にもお告げがあったのです。
「仏像をお祀りしてほしい」と仏様に頼まれる
仏様に「ココに温泉を掘れ」と指示を受けた日から遡ること1年。2001年に初めて夢枕に仏様が立ち「仏像をお祀りしてほしい」と3日間頼まれたそうです。臼杵大佛殿はこのような経緯とMちゃんのお父さんの「人々が少しでも癒されたら」という思いから完成しました↓
大佛殿は薬師の湯から山を巡るようなルートの中にあり、70体の仏像を拝むことができます。中には曼荼羅の世界を分かりやすく表現した立体曼荼羅もあり、見応えも拝み甲斐も十分です↓
Mちゃんのお父さん、磨崖仏を作る
実は今回、「移住検討者が臼杵に下見に来た時に、薬師の湯も体験してほしいので取材させてほしい」とMちゃんにお願いして取材させてもらったのですが、
「これも多分何かの縁だと思うんだけど、実は11月27日に御霊入れをする石仏があるんだよ。是非それも見て帰ってね」
とMちゃん。
「石仏?おじちゃん、石仏作ったの?凄いねぇ(笑)」
と私はてっきり大佛殿の仏像が増えたのかと勘違いしていました。
ところが、温泉施設などの撮影後に大佛殿のある山のほうに向かう途中で驚愕の物体が!
吸い寄せられるように近づく↓
デカイ!
手のひらだけで2~3畳あるのではないでしょうか?
京都の石工さんにお願いし、岩壁を削って作った磨崖仏。Mちゃんのお父さん、もはや現代版の炭焼き小五郎(←伝説で国宝・臼杵石仏を作ったと伝えられている人)です!
お父さんは、「何百年後も残るような仏像を作って、その仏像が後の世の人を癒してほしい」という思いで完成させたそうです。「まさしくこれがお父さんの人生の集大成だ」とMちゃんもお話ししてくれました。
自然豊かな散策路
湯の里の大佛殿に向かう途中には、現在工事中のものも含め、庭園をいくつか見ることができます↓
臼杵市には「白馬渓」という紅葉の名所があります。山の中腹にある神社に参拝する人たちの為に、江戸時代に庭園石工が作った美しい登山道です。これはMちゃんのお父さんには未確認なのですが
「もしかしたら白馬渓をモデルに順路を作っているのでは?」
という思いがしてきました。
機会があったら一度尋ねてみたい質問です。
参拝順路では、田舎の原風景を高台から眺めることができ爽快!
元気のある方には、往路は一番上の大佛殿へ坂を使って上り、復路は階段を下る、というルートがおすすめです。
移住の下見に来る方は宿泊利用も
前述したように、臼杵 湯の里には旅館 「うすき亭」があります↓
カップルや単身なら洋室でもいいと思いますが、子連れでも最大6名まで泊まれる部屋があります↓
和洋室も、「ベッドで寝たいけど子どもの寝相が悪い」という家族に重宝すること間違いなし↓
そして臼杵の海鮮やふぐを夕食に付けた1泊2食付きのプランもおすすめ。
移住の検討をしながら、観光も食事も楽しみたい、という方にはピッタリの宿です。
臼杵の新パワースポット
最初は温泉と宿の紹介予定でしたが、今後臼杵の新しい観光名所、パワースポットになる予感がした巨大石仏の登場で、そちらもご紹介させていただきました。
明日27日には御霊入れのお式があるということなので時間のご都合のつく臼杵市の皆さんもどうぞお出かけになってみてください。
移住検討中の皆さんは、限られた時間だとは思いますが、物件探しなどで体が疲れたら温泉で体を休めてみてくださいね。 *ブログは毎週水曜日の更新ですが、今回は明日の石仏・御霊入れの式に間に合うように、本日26日の更新となりました
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