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移住地・臼杵市で避難シュミレーション~「臼杵公園」編

いずれは来るであろう南海トラフ地震など、移住地である大分県臼杵市は地震や津波への備えが必要な町です。しかし準備とシュミレーションで大切な命は必ず守れるはず!という想いで、前回はマイ・ナンバー1避難所「福良ヶ丘小学校編」について書きました。前回の記事はコチラ↓


避難生活を視野に入れた「避難所」に対し、とりあえず命を守るために逃げる場所となる「緊急避難場所」があるのですが、今回はその一つである「臼杵公園」をご紹介したいと思います。

桜満開時の臼杵公園

臼杵市街地の緊急避難場所の一つ「臼杵公園」

実際、私の住んでいる場所から一番近い高台は二王座公民館のある丘。しかしなぜここを選ばないかというと理由は二つ


①南海トラフ地震における臼杵市の想定地震動が6弱という凄まじい数字。震災時に丘に上る道の石垣が崩壊し、道がふさがる可能性がある(←ここは個人的見解)

こういう狭い道の側に石垣があるため、崩れたら道がふさがりそう

②丘にある公民館は小さく、近隣のお年寄りの避難が想定されるため(←ここも個人的見解)、その方たちを優先させ、密な状態を避けたい


そういったわけで、何らかの事情で避難所である福良ヶ丘小学校まで逃げる時間がない場合は、マイ・ナンバー1緊急避難場所は徒歩7分程度の「臼杵公園」となるのです。

緊急避難場所・臼杵公園の環境と想定避難者

1562年に大友宗麟によって築城された臼杵城(当時名は丹生島城)。明治時代に廃城になった後は公園として整備されました。歴史ある文化財とあって、市街地で一番の観光&桜の名所ですが、災害時にはここが緊急避難場所となります。


標高は見た目以上の約19メートル。リアス式のようにそれほど狭まった地域ではなく水の逃げ場もあるので、恐らく東北のような40メートル以上の津波にはならないと個人的にも思っています。


臼杵公園の周辺には官公庁や病院をはじめ、こども園、小中高校と数多くの施設があります。今回取材協力いただいた臼杵市の防災危機管理課・Kさんの資料を拝見すると、想定避難者数はなんと3000人!それらの人が逃げ遅れないよう、東西南北から公園へ上がる道が7か所あります。


ちなみにこちらの避難路は、築城当時からある丹生島城への二つの出入り口の一つ「今橋口」↓

春は桜並木が美しい「今橋口」

臼杵小学校、東中学校、カトリック臼杵幼稚園の子供たちはこの避難路を通じて公園に上がります。

私の甥や姪は臼杵小学校に通っていて、年間6回くらいは避難訓練をしているそうです。

一度姪に

「今日の避難は完了までに17分かかった」

と聞いたことがあり驚愕したのを覚えています。17分というとかなりの猛ダッシュです。

保護者も参加するときがあるそうですが、この坂で子供たちの足手まといとなるかもしれません。日々訓練しておきましょう。


臼杵市街地に移住すると、毎年3.11には大きな避難訓練が行われるので、その時は是非参加していただきたいと思います。


臼杵公園の避難設備&備蓄

臼杵公園には大きなグラウンドがあります。

避難者はまずこのグラウンドに集合し、各地区で避難者の確認などを行ったりします。


そしてこのグランドのわきにあるのが備蓄倉庫↓

3000人分の備蓄物資は毎年精査が行われる

倉庫の内部にはとりあえず急場を凌ぐための物資が↓

きのこご飯や、野外でも安心のドームテントも備蓄
ファミリーで避難しても、雨風を凌げプライベートも確保

ちょっとびっくりしたのが、炊き出し用の燃料となる「炭」↓

袋に記載されている「南中炭」とは?

実はこれ、臼杵市立南中学校の生徒たちが作った(!)炭なのです。


南中といえば国宝臼杵石仏の近所にある学校で、石仏の起源を語る伝説では、炭焼き小五郎という人物が石仏を作ったといわれています。今でも炭づくりがこの地で、しかも10代の生徒によって行われているということに驚きましたし、ちゃんと備蓄品として利用されているのも素晴らしいと思います。


グラウンドには福良ヶ丘小学校で紹介したものと同じ、ソーラー発電設備も↓

緊急避難場所は一時的に命を守るための場所なので、津波が引いた後は福良ヶ丘小学校か諏訪山の避難所に移動することになります。


また、市役所の職員の方々には災害時には決まった行動マニュアルがあり、勤務時に津波が予想されると、市庁舎から徒歩10分程度の臼杵公園へ避難する途中にこども園や病院などに行って避難サポートをしたりするのだそうです。勤務時外でも住んでいる地区によってどこに行って何をする、というところまで設定されています。


大災害は起きないでほしいですが、いろいろな想定をして役所の方も我々市民も、命を守るために必要な準備は欠かせないと思いました。


【番外編】私の避難グッズ~食料編

前回は私の避難バッグに入れている衛生用品の中でも特におすすめのグッズをご紹介しましたが、今回は食糧編。


私の子供時代、非常食といえば「カンパン」がその代表格でしたがお世辞にも美味しいとは言えず、その硬さも食べること自体がまさに戦いでした。しかし現在はかなりグルメな非常食が揃っています。それでも美味しいものには水が必要だったり火が必要だったりするので、今回はそのままでも食べられるマイ・セレクト避難食をご紹介。


避難バッグに入れても邪魔にならないものを厳選↓

これらを買った100均ショップは、野田地区や江無田のマルショク(スーパー)内にある

まず、私のおやつとしても常備しているのが「柿ピー」です。適度な歯ごたえ、塩分、腹持ちの良さをカバーしている逸品で、一時期は私の朝食にラインナップされたほど。 ナッツ類は栄養価も高く非常食にはもってこいです。それからストレスには甘い物も効果的なのでバナナ、いちじく、パイナップルなどのドライ品を選んでみました。こういったものなら、食料を持ってこられなかったお年寄りや子供にも分けてあげられそうです。


2回に分けてご紹介した臼杵市の避難施設や設備、いかがだったでしょうか?

今後移住の下見に来る方たちも避難準備としての目線で物件探しなどを行ってみてくださいね。


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