コロナ禍でのオリンピック。コロナが無かったらどんなに楽しかったことでしょうか。
一昨年行われたラグビーワールドカップで大分県は開催地の一つとなり、期間中はたくさんの外国人が街を闊歩し、笑顔が溢れていました。
私の運営する民泊も満室になり、いろいろな国のゲストに臼杵の城下町を案内したり本当に楽しかったのです。
「オリンピックもこんな感じなら是非やりたいなあ」
と、実はオリンピックに後ろ向きだった私の考え方まであっという間に変えてくれたイベントでした。そのオリンピックが現在ではこんな感じで本当に寂しい限りです。
しかし、そんなコロナ禍で行われた臼杵市での聖火リレー。これが想像以上に素晴らしい風景で、改めて臼杵市が好きになりました。今回は、4月24日(土)に行われた臼杵市での聖火リレー、最大の見どころとなった山内流パートをプレイバックしたいと思います!
山内流の聖火リレー場所は、「う❤(うすき)八景」のベスト1スポット!
勝手ながら、私は「う❤(うすき)八景」なるものを勝手に作っています。私の独断と偏見で選んだ臼杵の美しい場所8選です。その中でも今回聖火リレーで山内流が演技を行ったその場所は、私も以前からこのブログで何度か訴えていた「臼杵で最も美しい場所」。やはり、多くの臼杵市民がこの場所を「美しい」と感じているからこそ選ばれたのだと思います。それはこちら↓
臼杵市歴史資料館の前にある交差点の角からの風景。ここがどんな天気でも最高のショットが撮れるのです。当日は写真のとおり快晴で、鎮南山の新緑までクッキリ!最高の聖火リレー日和だったと思います。
写真の左端にも写っていますが、ちょっと坂になっていて川に入っている部分から山内流の聖火スイマー(?)が古式泳法で聖火を繋ぎます。同時に山内流の伝統演技も観ることができるとあって、臼杵市民の多くが楽しみにしていました。
「こんなに集まってなんて密な!」
と思う方もいると思います。私も実際恐れていたので、マスクを二重にして、警察の方に撮影可能場所などの確認をする以外は一切しゃべりませんでした。その他の方もとても静かに見学していて、警察の方が「車が通るので気をつけてください!」など注意する声のみが響いている感じでした。皆さん山内流の演技の時も拍手のみで、本当に注意を払いながら見学していたと思います。
200年近くの伝統を誇る古式泳法を受け継ぐ「山内流」とは?
さて、臼杵市民なら恐らく多くの人が「山内流」のことは聞いたことがあると思います。私が小学生の時には夏休み前に必ず「山内流で泳ぎませんか?」という募集プリントを配布されていたものの詳細は全く知らず、この機会に臨むまで「立ち泳ぎとか横泳ぎを練習する、何だか伝統のスイミングクラブ」くらいにしか考えていませんでした。
そういうわけで、これを機会にちょっと調べてみました。
まずその起源ですが、臼杵市のホームページにも記載があるので下記ページを参照ください→「山内流」
臼杵市歴史資料館には山内流に関する展示もあり、泳ぎながら書道をしたり、弓を射るといった貴重な写真も展示されています。
⋆今回の記事製作にあたり、臼杵市歴史資料館の許可を得て撮影をさせていただきました。通常、館内は写真撮影禁止ですのでご注意ください。
約200年にわたり伝えられた古式泳法と伝統の演技。現在も私の子供時代と同じく夏休みに練習が行われ、その参加者数は毎年約100人!臼杵市内からだけではなくフランスなど外国の子供も参加するというから驚きです。江戸~明治時代など水が綺麗だったころは、演技を披露する遊泳大会も臼杵川河口あたりで行われていたのですが、現在練習などは中心地から離れた中津浦という地域で行われています。
今回の聖火リレーで初めて山内流の演技を観て凄く感動したのですが、八町に住む市民としては、是非その光景を昔と同じ場所で見てみたい、という思いに駆られました。
では、感動した聖火リレー時の演技をご紹介します。
泳ぎながら巨大旗振り!驚愕の伝統演技
今回披露されたのは「旗振り」。特に「つながれ日本」と書かれた旗は、今回の為に製作されたもので、私の母校である県立臼杵高校の書道部の方が書いたものです。実はこれ、他の旗のような布生地なのではなく、旗用の和紙というものが特別にあるそうなのです。確かに演技途中大きく風が吹いた時があったのですが「バタバタ」と紙のような音がしたのでちょっと気になっていたのです。
それにしても、この大きな旗を立ち泳ぎしながら振り回すのですから、まさに訓練の賜物ですね。
水に濡らさないよう泳ぎながら三旗と二つの花傘が位置に付きます。川上からの風も強かったのですが、全く煽られないその姿は見事の一言。
そしていよいよ聖火がこの川を渡ります↓
聖火が旗や花傘の前を通過するときに、伝統演技の旗振りを披露
太鼓の音に合わせ、ただ横振りするのではなくぐるりと回すのです!しかも水面スレスレで一滴も水にはつけません。この「冷旗」は命令・統制の意味を持つ旗であることから、山内流の旗振りの演技では最初に振られるのです。
これを何度か行った後、聖火が渡り切るのを見届けてから演技者も渡川。
今回、若い人たちの多くが山内流の演技を初めて観たのではないでしょうか?私はこのロケーションと素晴らしく力強い演技のコラボにいたく感動し、もし可能なら毎年この場所で山内流の演技を観たいなぁと切に願っています。でも実際はその環境からなかなか難しいようです。
子連れ移住を検討している皆さん、夏休みにお子さんを山内流に預けて心・技・体それぞれを鍛えることができるのも、臼杵移住の特徴になるかもしれませんね。
ちなみに、山内流ではお迎えバスも運行しており、1回の乗車で100円をいただくそうです。一番遠い場所で南津留までお迎えに行くそうなので、遠くの子供たちも参加できます。参加費用も20日間で1000円台+保険代とのことですが、料金は変更の可能性もあるのでご確認ください。 【関連リンク】
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