学生時代に留学したり、お仕事で海外赴任をしたり、4回も転職したりというおかげで、ありがたいことにいろいろな場所に友人がいます。仕事の関係で、私から会いに行くことは限られているのですが、友人たちが代わる代わる臼杵を訪れてくれるため、都会や海外の空気を時折感じることができ「かつての生活が恋しい」と思うことはほぼありません。
今年も早速友人が訪れてくれました。食いしん坊の二人の為に、力を注いだのは地元色満載の食事です。
移住者が臼杵を初めて訪れる友人を迎えるとき、どこへ食事に連れていくか?その一例として、友人たちの滞在中の食事をご紹介いたします。
1日目夜:臼杵の名産で度肝を抜く!「割烹みつごのふぐコース」
今回訪れてくれたのは、埼玉県時代の整体のお客さん姉妹。妹Nさんは埼玉在住、姉Mさんはフィレンツェ在住です。
私も食いしん坊なのでお二人とは本当に気が合って、イギリスに雑貨の買い付けに行った際にフィレンツェのMさん宅に遊びに行ったことも。ご主人が作ってくれた本場のカルボナーラは目からウロコでした。「臼杵も美味しいのでいつか来てください」と言っていたのですが、やっとUターン5年で実現しました。
「臼杵はやっぱり宿泊して、じっくり名産のふぐと地酒を味わってほしい」といつも思っているので、うちのご近所さんで、千鳥足になっても歩いて戻れる「割烹みつご」さんに予約しました。臼杵でふぐを食べる際はどの店であっても要予約です。
今回みつごさんでいただいたのは別料金で白子焼を付けたふぐコース。3人前のふぐ刺しのボリュームがこちらです↓
以前のブログでも書きましたが、臼杵ふぐの刺身の特徴はその厚さ。
通常ふぐは1~2日寝かさないと薄造りにできないのですが、臼杵では捌いて数時間で提供されるため薄く捌けず、ほかの地域のふぐ刺しの倍はあろうかというような厚さでお皿に並びます。ですので、食べるときも1枚ずつで十分。
特に1~2月はふぐの旬なので、冬に臼杵を訪れる方がいたらふぐ屋さんでの夕食は必須です。
そして、今回初めて食べたみつごさんの白子焼↓
昆布の舟が良かった。以前東京で食べたふぐ屋さんでは焼白子に塩をかけて食べましたが、この昆布の出汁がほんのり効いた白子は絶品でした。黄かぼす果汁をかけるとさらに臼杵感が上がります。
ふぐの皮和え、ふぐ刺し、ふぐ唐揚げ、ふぐ大鍋、雑炊、香の物、コーヒー、デザートで8,000円(1人前)でしたが、3人ともお腹いっぱいで刺身を完食できませんでした・・。このボリュームを関東で食べようと思ったら間違いなく倍額以上はするので、とにかく冬の臼杵訪問=ふぐです。
みつごでは活ふぐ会席は5,000円~、活ふぐコースは8,000円~。その他のお店も前菜やふぐの調理の仕方に特徴があったりと、お店によって千差万別。お気に入りのふぐ料理屋を探す旅も面白いですよ。
<割烹みつご>
2日目昼:30種類の野菜がモリモリ「スズムギmarketのslowランチプレート」
臼杵といえば、ふぐのほかに「ほんまもん野菜」(化学合成肥料の使用を避けて生産した臼杵市認証の農産物)が近年人気です。
このほんまもん野菜を中心に野菜が主役のプレートを提供するスズムギmarketさんは、前日食べ過ぎたゲストの2日目ランチでよく利用させていただいています。この日私は食べたことのないハンバーグプレートをいただきましたが、初めてのゲストにすすめるのは「slowランチプレート」です。
手前にあるミートローフとご飯以外はすべて野菜!季節によって使用野菜が変わるのでいつ行っても楽しみですし、旅行中に不足する生野菜はここで全部カバーできます。
ハンバーグプレートも奥に隠れている野菜の量が半端ないです。
使用するお野菜はほんまもん野菜を中心に提供しているそうですが、季節によっては揃いづらい時もあり、彩を揃えるためにほかの産地の野菜を使うこともあるそうです。ほんまもん野菜を中心に、野菜を堪能していただきたいお店です。
<スズムギmarket>
2日目おやつ:ドーナツも良いけどおはぎが目当て
2日目の午前中は臼杵石仏の見学に行ってきました。石仏見学時にぜひお立ち寄りいただきたいのが、満月寺(まんがつじ)の境内にある売店です。
ここの売店はドーナツで有名なのですが、私はおはぎ目当て。丸く整えたおはぎではなく、見た目ボタッと落としたような形です。あんこの塩梅が絶妙で、もち米よりもあんこ多め。お茶と合うんです。
大変申し訳ないのですが、営業日時や電話番号など、おはぎに気を取られ全部聞き忘れてしまいました。今度行ったときに調べておきます。
2日目夜:臼杵で鳥料理と言えばここ「鳥料理 ゆふ」
大分県民はからあげにしてもとり天にしても、とにかくチキン好き。近年では都道府県別鶏肉消費量ランキングで毎年大体5位以内に入っています。
ちなみに、別府より北の地域ではからあげ、別府以南はとり天をよく食べているように感じます。
そんな臼杵市で鳥料理の有名店と言えばやはり「ゆふ」さんでしょう。
創業時と今の建物は違う場所ですが、現在の建物は臼杵でも珍しい1913年築木造3階建て。
こちらでは「鳥女モモステーキ」の付いている定食等がおすすめです。塩加減良く鉄板でジュージューいいながら出てきます。
こちらも人気店の為、夜は予約を入れた方が良いでしょう。週末のランチは行列ができ、予約をとっているのかどうかその時次第になると思いますので、一応お電話で確認してみた方が良いかと思います。
<鳥料理ゆふ>
3日目昼:絶品郷土料理はここで完結「小手川商店のみそ汁御膳・花野」
臼杵は質素倹約ですが美味しいものは好き、という市民気質がある町。エンゲル係数は高めで間違いありません。
昔の人も今と変わらない感覚があったようで、現在も食べられている郷土料理にその気質が出ています。例えば「きらすまめし」。
刺身を取った魚の端切れなどを集め、おからと混ぜて味付けをしたものです。「なんだかケチくさい」という声が聞こえてきそうですが味は抜群で、焼酎や日本酒と合う絶品おつまみです。これを一例に全くもって豪華ではない臼杵の郷土料理ですが、それらを素敵なランチとして提供してくれるのが、味噌醤油会社「フンドーキン」の直営ショップ、小手川商店さんです。
「旅の終わりは臼杵の郷土料理でまとめたい」
と考えていたのですが、写真の「みそ汁御膳(花野)」はそのすべてを含んでいる素晴らしいメニューでした。
花野は要予約メニューで1,500円。上段左:ごま豆腐、上段右:きらすまめし、中段右:かやく、下段左:黄飯。ごま豆腐は他の地域で食べられるものとはかなり違います。もっちりした食感に甘じょっぱい生姜&椎茸タレで臼杵の特産をふんだんに使っています。
個人的に大好きだったのは中段左の卵黄の味噌漬け。
向かいにある小手川酒造さんからお酒を持って来たくなるほど日本酒に合うお料理です。今度自作してみようと思います。
郷土料理に加えて、「醸造の町・臼杵」をたっぷり味わえる発酵料理の数々。臼杵グルメ旅の最後を締めくくるに最適のお料理でした。
<小手川商店>
質素倹約から豪華料理まで、臼杵には選ぶ楽しみも
写真以外にもたくさん食べたのですが、ここで全部は紹介しきれませんでした。
しかも2泊3日では行けなかったお店はたくさんあるので、正直なところお二人にはあと3回くらい来てもらわないと臼杵のグルメ旅は終わりません。
好みやその日の雰囲気に合わせて選べるお店が多彩にそろう臼杵市。臼杵を訪れる方にはぜひ2泊以上をおすすめします!
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