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JRで福岡ひとり旅に出かける(門司港町並み造り編)

本州から大分県へ移住してきた人たちは、おそらく移住当初大分県のいろいろな土地を旅することでしょう。やはり「おんせん県大分」というだけあって、温泉巡りをする移住者の話はよく聞きます。

実際臼杵市街地には温泉は1か所しかないので(詳細はこちらのブログ回をどうぞ)↓

別府、湯布院はもちろん、長湯や日田などいろんな温泉地を毎週末楽しむという移住者もこの臼杵市にはたくさんいます。


私はそもそも大分県が地元ですし、両親も別府に住んでいることから温泉地めぐりはもはやしません。一方、友人たちはしょっちゅう行っているのに私がきちんと行ったことが無かったのが、実はお隣の福岡県です。


臼杵から2時間半(電車)で大都会博多に到着!今回は6月末まで行われている「福岡・大分デスティネーションキャンペーン(第1弾)」にのっかって一人旅した福岡のグルメやおすすめスポットをご紹介いたします。

門司港駅の駅舎
絵になるレトロな駅舎「門司港駅」

利用者には超お得!デスティネーションキャンペーン

JR各社と自治体、観光業者が一体となって行う大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」(以下、DC)。お得に旅ができるイベントで、我が大分県は2015年以来の実施となりました。今回は福岡県と大分県の相互利用ができるもので、第1弾が4/1~6/30,第2弾は7/1~9/30まで実施されます。


パッケージ旅行などは年配の方やいろいろ旅程を組むのが面倒という方にはおすすめですが、私はこれまで一人旅をずっとしてきているので、行きたいところに居たいだけ時間をかけたいタイプ。交通手段とホテルも自己手配するほうが気軽なのです。


例えば臼杵市から博多まで特急列車(自由席)で移動した場合、ネットでチケットをとっても往復で9,000円しますが、DC第1弾では特急を含む福岡&大分県内の在来線に3日間乗り放題で8,000円!しかも特急指定席も3回まで予約可能なのです。

JRのDC切符
ペーパードライバーがのっからない理由がない、「福岡・大分DC&オフろう!きっぷ」

詳細はJR九州のサイトからご確認ください↓


〇年越しの行きたかったところ

臼杵に移住してから激務続きで、なかなか「真の休日」をとれていなかったこの5年。行きたいところは積もりゆくばかりでした。そんな数ある目的地(福岡)の中で今回は3か所訪問;

①    門司港レトロ

②    壇ノ浦

③    茅乃舎レストラン

です。


1)「町並みづくり」が面白い門司港レトロ

門司と言えば臼杵と同じく景観保護条例を持つ町で、そのノスタルジックな風景で「門司港レトロ」と呼ばれています。

JR門司港駅の外観
ヨーロッパですか!?復元された「JR門司港駅」

石炭の輸出と共に発展したこの町には、明治時代以降のレトロ建築が数多く残っており、港のある門司港地区は「景観重点整備地区」に指定されています。簡単に言うと建築物の制限が多々あるエリアということで、特に門司港地区では「色の統一」を重要視しています。臼杵市の城下町エリアにも同じような決まりがあり、色合いや素材(木材や漆喰を外壁に使用するなど)の指針がありますが門司港では一層厳しく、アクセントカラーなど色指定がはっきりと明記されています。

門司港レトロの港湾地区
新しい建築物にも高さやカラーなど制限がかかる

私が特に気に入ったのは旧門司税関の建物。1912年築の煉瓦造りの建物で屋根は瓦葺です。

この近所にある煉瓦の建物の中には景観保護条例に従って平成に建てられた新しいものもあるのですが、こちらはこの地にあったオリジナル。但し、見学すると分かるのですが内外修復されています。

煉瓦つ造りのレトロな建物
水辺に立つレトロな旧門司税関

昭和初期まで税関として使われていたのですが、炭鉱ビジネスが下火になり第2次大戦で屋根が吹っ飛ばされたことなどあり、その後は民間の倉庫として使用されていました。現在見られる大きな窓は倉庫時代モルタルで埋められていたそうなのですが、平成の門司港レトロ事業で内外の復元が行われました。

旧門司税関の内観
内部から見るとさらに美しい大窓

門司港レトロの中心的ランドマークで、その素敵なレンガ造りは一見の価値あり!特にインテリアに興味のある人はアメリカのブルックリンスタイルのお手本になるような造りに感嘆してしまいそうです。

旧門司税関2F
煉瓦のアーチ部分も美しい

その他、谷町から移築した「旧門司三井倶楽部」は外国の要人をもてなした社交クラブ。

旧門司三井倶楽部の外観
どこにいるのか分からなくなるような英国式の外観

かのアインシュタインが訪日時に宿泊したお部屋も見学できます。

旧門司三井倶楽部のバスルーム
アインシュタインも使った落ち着かない位広いバスルーム

1921年に建てられたイギリス・チューダースタイルの外観を持つ洋館ですが、内部には当時のアールデコデザインを各所に見ることができます。

左右対称の美・アールデコデザイン

また、門司港地区の起点となるJR門司港駅はレトロそのもの(ブログ1枚目の写真)!カメラ好きな人たちの必撮スポットにもなっています。


ちなみに、各種チェーン店も厳しい景観保護条例には従わざるを得ず、駅舎にあるファミマも屈してこんな感じ↓

JR門司港駅のファミマ
出店の為にはやむなし!グリーン却下でレトロカラーの茶色へ

同じく駅舎内のスタバもレトロな店内に加え、ロゴで歴史をアピールしています。

JR門司港駅のスタバ
スタバとしても問題ないレトロな内装
スタバのロゴ看板
レトロ感を与えるスタバロゴ看板変遷の歴史

北九州市は区割りされていて、この門司区に関しては町並み造りの方向性がはっきりと示されており、観光客にも一目瞭然。すべてのレトロ建築が当時のものというわけでもないですし、違う場所から移転したものもありますが、門司区にあるレトロ建築をこのエリアに集めて見どころにする、という意思表示が明確でした。


臼杵市の町並み造りを考えながら散策を楽しむ

臼杵市とは全く違った景観ですが、「景観保護条例」の下での町づくりの考え方には似通ったものがあります。どちらが良いとか悪いでは当然無いのですが、観光客数に関しては門司区から学ぶ点は多いかと思います。


臼杵に遊びに来たオーストラリアの友人から「ゴーストタウンみたいで写真が撮りやすい」と言われましたが、私は好意的に受け取っています。どの写真にも他人が全く入らず寺町の風景が撮れる観光スポットなんてインバウンドのこのご時世、どこの地域にあるでしょうか?(←念のため、自虐ではない)こんな静かな臼杵も私は大好きなのです。町並み造りに気合を入れて観光客を呼び込むのか?知る人ぞ知る穴場でキープし続けるのか?悩ましいところです。


私個人としては門司港の年間イベントの中に30店舗以上が出店する「門司港蚤の市」がとても羨ましいので、以前から考えていた寺めぐりをしながら楽しめる「臼杵城下蚤の市」ができないか、本気で考えてみようと思っています。


次回は門司港レトロからサイクリングで出かけた山口県・下関と福岡グルメのご紹介です。

関門トンネル
関門海峡を歩いて渡る!


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