前回に引き続き、2015年にUターン移住後、地元・佐志生エリアで多種多様な地域おこし活動をしている中野重二さんと彼の活動をレポート。
私の中では「黒島の人」だったのが、今年に入って急速に「パパイヤの人」になりつつある中野さん。
ほんまもんパパイヤが果たして臼杵の特産物になるのか!?そうなることを祈りながら、簡単で美味しいパパイヤレシピも本日はご紹介したいと思います。
パパイヤって何!?
南国フルーツとして名高いパパイヤ。臼杵の人で実際手にしたことがある人はほとんどいないのではないでしょうか?生産量はインドが圧倒的1位。あとにドミニカ共和国、メキシコ、ブラジルなどと続きます。要は暑い地域が産地ということです。
私がタイに行った時に見たパパイヤはオレンジ色で中にある種は黒。まさしくフルーツとしてのパパイヤです。一方、今回紹介する中野さんが作っている青いパパイヤ(熟す前)は実も種も白く、こちらは野菜扱いとなります。臼杵の気候では熟すことが難しいそうで、青いパパイヤを熟すまで待っていると途中で枯れてしまうそうです。結果、臼杵で生産できるのは青いパパイヤのみとなります。
しかしその栄養価に関しては、フルーツよりも青いパパイヤの方が数段凄く、2022年には注目のスーパーフード第1位になっていました。その栄養と効果の主なものは以下となります;
① 多量のビタミンAとC→抗酸化作用→免疫強化とお肌の活性化
② パパイン酵素→脂肪やたんぱく質の分解→ダイエットに最適
この情報を目の当たりにした私はただただ②の理由で、この夏以降青いパパイヤが生っている限り食べることに決めました。食べてダイエットに最適なんて、食いしん坊にはもってこいの食材です。ちなみに臼杵での青いパパイヤのシーズンは9月~11月とのこと。
既に1か月以上、ほぼ毎日青いパパイヤを食べています。大きな体重の減少はありませんが(←他の物を食べてるので痩せるはずなし)食べている割には増えてもいません。何より大きく変わったのが肌を触った感じです。なんだかカサカサしていたのがムチムチしているのです。母K子は「太ったんやろ?」と憎たれ口をたたきますが、肥満のムチムチと肌ざわりのムチムチは全然違います。
こんな凄い栄養価のパパイヤ。中野さんはなぜ栽培を始めたのでしょう?
フグ以外にも特産物を!
前回紹介した中野さんが力を注ぐ花畑の隣で2015年から栽培をしているパパイヤ。中野さんになんでパパイヤ栽培を始めたのか聞いてみると、
「臼杵と言えばフグとか海鮮が有名だけど、海鮮で売ってる町って結構あるよね?でもパパイヤの町って日本ではあんまりないでしょ?」
確かに食べ物好きの私だって「青いパパイヤ」なんて大学時代に観た映画「青いパパイヤの香り」以来、中野さんに試しに1個いただいた昨年まで現物を見たことがありませんでした。
「パパイヤが臼杵のブランド野菜になっていろんな料理屋さんで使ってくれたら臼杵の町おこしにもつながるんだけどなぁ。」と言う中野さんは決してパパイヤ農家になりたいわけではありません。地域おこしに繋がる素材を発掘したいのです。前回紹介した黒島も花畑も然りです。
そうは言っても食べ方が分からなければ売れるはずないので、この1か月私が食べに食べたパパイヤ、どのように調理したか少しご紹介したいと思います。
パパイヤの下処理
まず皮を剝きますが、剥いた途端白いパパイン(←ダイエットにいいやつ)がドバドバ出てきます。
ちょっと青臭いのですが、これがお肌をツルツルにもしてくれるので、私はすかさず手に塗りまくります。但し、このパパインが原因で手がかゆくなったりする場合があるそうなので、心配な方は手袋着用で調理してください。
生のパパイヤの食感は「噛み切りにくいニンジン」という感じです。大きく切るとニンジンよりも固く感じる場合があるので、サラダにする場合はピーラーで薄く削いだのち細かい千切りにすることをおすすめします。
火を通す場合はニンジンのように柔らかくなり食べやすくなるので、炒め物の場合は棒状に、揚げる場合は多少厚めでも大丈夫です。
いずれにしてもカットしたら10分ほど水にさらして、青臭さやアクを抜きます。私はその両方があまり気にならないのでサッと洗う程度にしています。
そしてパパイヤ1個がどのくらいの量かというと、サラダ用の千切りにした場合、一番大きなイケアの緑色の蓋のタッパーで1杯分できます(上の写真)。1日1回結構な量をサラダとして食べましたが、1週間腐ることなく冷蔵庫で保管できたので、なかなかコスパの良い野菜と言えるでしょう。
さて、それでは実際のおすすめレシピにまいりましょう!
おすすめパパイヤ料理その1「揚げパパ」
単純にフライドポテトのジャガイモの替わりにパパイヤを使用します。簡単で美味しいです。
★パパイヤ1個
★市販のシーゾニングスパイス
★揚げ油
1) パパイヤを厚めのポテトフライの大きさに切る。アクなど気になる人は水に10分さらす
2) 油で素揚げ。浮いてきて泡が出なくなったら+20秒でOK
3) 油が切れたら紙袋に入れ、市販のシーゾニングスパイスでフリフリする
例えばS&Bのシーゾニングスパイスは多種あって、恐ろしいことに何でも合います。
一見「この味で大丈夫なのかな?」と思ってもぜひチャレンジを。先日私は「青菜の翡翠炒め」(←中華風と思われる)という謎のスパイスを使いましたが、合うんです!
また、8歳になったばかりの好き嫌いの多い姪に「新しい種類のポテトだよ」と言って本当のフライドポテトと並べてどっちが美味しいかジャッジしてもらいましたが、パパイヤが勝ちました。マクドナルドのハッピーセットのポテトも、子どもの健康的見地からパパイヤに変えてもいいのでは?
おすすめパパイヤ料理その2「肉パパ」
この料理は肉じゃがのジャガイモの替わりにパパイヤを使用。作り方も肉じゃがと同じです。
材料(4人前):
〇パパイヤ半分
〇ニンジン1本
〇玉ねぎ1個
〇牛肉又は豚肉の小間切れ(出身地でここが結構変わる)400g
〇えのき1袋
★醤油、砂糖、みりん、酒 各大さじ4杯
★顆粒出汁 大さじ1杯
★水400cc
*調味料は味見しながらお好みで調整してください
1) 〇を全部炒める
2) ★を全部投入
3) 煮えるまで蓋をして放置
4) 煮えたら蓋を外して汁がある程度煮詰まるまで放置。ここで最終的な味の調整を
結構煮詰めましたが、ジャガイモと比較してパパイヤのいい点は煮崩れしないこと。味は染みこむし、煮崩れしないし、過熱しても栄養価は高いままで、いいところだらけです。
味や食感についてですが、試しに義妹が高1の娘に出したところ(私が出すと警戒するので)、
「騙された!大根やん!」(←騙された上に間違えている)
と芋と違うことには気づいたそうですが、義妹が「新種の芋だよ」と言ったところさらに騙されてくれたそうです。伯母の私としてはこういう反応が面白くて「独特謎料理」を作り続けています。
健康にいい食材なので「嘘も方便」ということで、食感に慣れてしばらくしたら種明かしをしてもいいかもしれません。
「実は甘くなる前の果物なんだよ」と言うと子どもたちも興味津々になるかもしれません。
その他、千切りはチヂミ、角切りはポトフの具材にするのもおすすめです。
パパイヤが臼杵の特産物になりますように
個人的にハマりにハマっている青いパパイヤ。特産物になったら旬の時期にはスーパーに普通に並んでいたり、パパイヤ料理のお店が出来たり、「うすきパパイヤフェス」とか始まりそうで臼杵が健康的に楽しくなりそうな予感。
とにかく健康にはとても良いみたいなので皆さんも試しにおひとついかがでしょうか?
シーズンは今月中になりますので、興味のある方は本丁の「関青果」さん(TEL:0972-32-3243)へお問い合わせください。
*通常第2・第4水曜に更新する当ブログですが、今回は都合で第1週に更新しました。次回は11/27更新予定です。
【関連サイト】
中野重二さんが運営する臼杵の観光サイト「臼杵観光ナビ」
中野さんのパパイヤを販売している場所「関青果」(インスタグラム)
Comentários